故障-タービン

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2010年4月27日 (火) 07:54の版

目次

ターボチャージャーの構造

カプチーノに搭載されているターボチャージャー(タービン)は、シャフトの軸受がオイルによってフローティングされており、基本的にシャフトや軸受部は非接触となっている。
つまり、回転部が経年摩耗する機械ではないことから、タービン・ブローが起こるのは、タービン以外に問題があることがほとんどである。
このため、根本原因を解決しないと、タービンを新しくしても同じ故障を起こすことが多いので、修理時には注意を要する。


タービンブロー

原因

オイルラインの詰り

  • オイル・インレットパイプユニオンボルト内の堆積したスラッジがオイル供給を阻害している
  • スラッジが流れ込みタービン内部のオイル通路を詰まらせてしまった
  • タービンにオイルが充分に行き渡らないで状態で高回転で回した
  • エンジンの油量不足
  • オイルポンプ不良による油圧低下や脈動

異物飛び込み

  • 初めに故障したタービンのインペラ締付ナットや破損したインペラの金属片がエアークリーナー、吸入パイプに残留していて吸い込まれる
  • ウエス等を詰めたまま取り付けたりタービンの交換時に異物が入った
  • エアークリーナーが破損している

オイル汚れ、異物の混入

  • タービン交換時、オイル交換時にゴミが混入
  • オイルラインの残留スラッシが流入
  • エンジンの故障による断片、金属片が混入
  • オイルエレメントの劣化、損傷、詰まり
  • オイルエレメントのバイパスバルブび作動不良
  • メンテナンス不良などによる劣化したオイルが炭化
  • フラッシングによりスラッジが流入


白煙

原因

マフラーから白煙が出ると、「タービンブローしている」とショップの人でも勘違いする人が多いが、ブローしなくても白煙が出るケースがある。
また、白煙が出たときに、「オイルシールが劣化したから」と言ってオーバーホールを勧めるショップもあるが、排気側のシャフトにはオイルシールは存在しない。

シャフトの軸受はオイルによってフローティングされているが、排気側ハウジングからは排気圧によりオイルは油圧とバランスされていて出ないようになっている。
エンジンのブローバイ過多(または適正に排出されていない)によりターボタービンのセンターハウジング内部がプラス圧力(通常はマイナス)になり、バランスが崩れてオイル漏れをおこす場合がある。
この場合でも白煙が出るのだが、タービンブローという訳ではない。

  • ピストンリング、シリンダー及びパルプガイドの摩耗、カジリ
    • 燃焼ガスが過大に洩れる為、ブローパイを吸入しきれない。(走行距離が多い車は注意)
  • ブローバイホース、PCVバルブの詰まり
    • ブローバイが正常に吸入されない為、結果的にクランクケースの内圧を上げる。

確認方法

  • オイルの注油口、レベルゲージ、ブローバイホースを外すと白煙が消える
  • アイドル運転時、注油口を外した状態で、注油口から外気を吸入していかない。(煙等を給油口に近づけると判る)

対策

上記の症状がある場合エンジンのブローバイ圧が高い可能性が有る。
エンジンが正常であれば、ブローバイをインテークの負圧を利用して強制的にエンジンに吸込ませている為、クランクケースが、常時負圧状態に有り、ターボ内圧も負圧を保ち、オイルがターボから吹き出すことはない。
オイルキャッチタンクを取り付けるなどして、エンジン内のブローバイを排出させることで改善される場合がある。


関連項目

リンク

リビルトタービン