やってはいけない事

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== オイル交換 ==
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チューニングメーカーのMGMがカプチーノを使用して以下の実験を行い、実証している。
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チューニングメーカーの[http://www.mgm-jp.com/ MGM]がカプチーノを使用して以下の実験を行い、実証している。
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#:エンジン スズキ F6A<br/>
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#:走行距離やO/H歴に関係なく、タービンを交換するまでの期間でOIL管理が不明もしくは粗雑だったエンジンが搭載されていた車両。
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  粗雑だったエンジンが搭載されていた車両。
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#:原因としてOILストレーナーからターボまでの間で大量のスラッジが発見された事。<br/>
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#:他車種で発生しなかったこと。<br/>
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#:実テストで同結果が得られたこと。<br/>
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* 第一テストはOIL交換を5000km以上行わないでその後、タービン交換。<br/>
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* 第二テストは5000km以上OIL交換を行わないで、OIL交換をしてフラッシングをしてからタービン交換。<br/>
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このテストを車両を変えて2回づつ行った結果、4台共にタービンブローしました。(タービン交換時も当然OIL交換しています。)
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このテストを車両を変えて2回づつ行った結果、4台共に[[故障-タービン|タービンブロー]]しました。(タービン交換時も当然OIL交換しています。)<br/>
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また、同じ状態のエンジンでフラッシングを2回行い、さらに2000kmの定期OIL交換を3回行ったあとにタービン交換した車両ではブローしませんでした。(テスト期間5ヶ月)
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また、同じ状態のエンジンでフラッシングを2回行い、さらに2000kmの定期OIL交換を3回行ったあとにタービン交換した車両ではブローしませんでした。(テスト期間5ヶ月)<br/>
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以上を理由に特定させていただきました。
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尚、対策は中古車においては対策のしようがないので、過去の詳細が不明な車両についてはOILパンからターボまでのラインを新品に交換することをお勧めします。
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尚、対策は中古車においては対策のしようがないので、過去の詳細が不明な車両についてはOILパンからタービンまでのラインを新品に交換することをお勧めします。<br/>
== オイル漏れ止め剤 ==
== オイル漏れ止め剤 ==
漏れ止め剤の中には内部でゲル化して被膜を作り強力かつ即効でエンジンオイル漏れを止める商品もありますがオイルラインを詰まらせる可能性が高くオススメできません。<BR/>
漏れ止め剤の中には内部でゲル化して被膜を作り強力かつ即効でエンジンオイル漏れを止める商品もありますがオイルラインを詰まらせる可能性が高くオススメできません。<BR/>
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特にカプチーノのタービンへのオイルラインは細く詰り易いため、タービンブローの原因になります。
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特にカプチーノのタービンへのオイルラインは細く詰り易いため、[[故障-タービン|タービンブロー]]の原因になります。
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== 極寒時の空ぶかし ==
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北海道の冬のようにマイナス10度以下になると、オイルは水飴のように硬くなる。
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この状態で無理にエンジンを空吹かしするとオイルラインに高圧がかかり、特にオイルエレメントを支える板バネが繰り返し高圧を受けることで、伸びきって支えきれなくなります。
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それが原因で濾過されないオイルがエンジンの各部を回り、いろいろな部品の磨耗を早めてしまいます。
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ですから早く暖めたいからといっても空吹かしは絶対にしてはいけません。
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十分注意して下さい
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スロットルボディにはセンサ類が多数あるため、泡状のキャブクリーナー類を使用するとまれにセンサ類がショートすることがあり、過大な電流がECUに流れECUの故障の原因になる。 <BR/>
スロットルボディにはセンサ類が多数あるため、泡状のキャブクリーナー類を使用するとまれにセンサ類がショートすることがあり、過大な電流がECUに流れECUの故障の原因になる。 <BR/>
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このため、スズキのディーラーではキャブクリーナー類は使用しないようになっている。
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このため、スズキのディーラーではキャブクリーナー類は使用しないようになっている。<BR/>
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=== 整備作業上の留意点 スロットルボデーの清掃時の注意点  (スズキ株式会社資料) ===
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* '''スロットルボデー清掃時の注意事項'''
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スロットルボデー内に付着したカーボン類の清掃作業において、スプレ一式洗浄剤(石油系溶剤)を直接スロットルバルブやISCバイパス通路に吹き付けるとISCバルブ内部に洗浄剤が浸入し、コイル線の絶縁皮膜が溶解してショートし、ISCバルブが作動不良となる場合があります。<br/>
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また、コイル線がショートするとエンジンコントローラ(ECU)のISCバルブ駆動用回路に過電流が流れエンジンコントローラ(ECU)が破損する場合があります。<br/>
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つきましては下記の作業ポイントに注意してスロットルボデーの清掃作業を実施してください。<br/>
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* '''請掃作業ポイント'''
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・スプレー式洗浄剤(石油系溶剤)を直接スロットルボデーのボア内に吹き付けない。<br/>
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・スロットルバルブ及びボア内に付着したカーボンは綿棒に洗浄剤を染み込ませて清掃する。<br/>
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[[画像:ISCV.gif]]
== ドアミラー脱着 ==
== ドアミラー脱着 ==
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爪が折れてしまうとカバーの取り付けが出来なくなってしまい、付いているつもりでも走行中に脱落してしまう。<br/>
爪が折れてしまうとカバーの取り付けが出来なくなってしまい、付いているつもりでも走行中に脱落してしまう。<br/>
カバーは部品供給されておらず、手に入れるためにはミラーとのアッセン交換となり、17,000円必要となる。<br/>
カバーは部品供給されておらず、手に入れるためにはミラーとのアッセン交換となり、17,000円必要となる。<br/>
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== 鍵穴に潤滑油 ==
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鍵穴は、イグニッション、ドア、トランク、グローブボックス、センターコンソール小物入れにあるが、特にドアの鍵は経年使用により動きが渋くなる。<br/>
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この時、CURE5-56に代表される潤滑油の類を注入し、一時的に鍵の動きをスムーズにする人が多いが、シリンダー錠の構造上、潤滑油を注入することによりゴミが付着しやすくなり、逆に故障の原因となる。<br/>
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基本的なメンテナンスは、パーツクリーナーで洗浄するだけで十分である。<BR/>
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また、鍵専用のパウダー状の潤滑剤が売られているので、こちらを使用することを推奨する。
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== オープンでのスポーツ走行 ==
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カプチーノはオープンカーであることから、オープン状態で走ることを前提に作られているが、屋根がない状態でのスポーツ走行では、車体に歪みが発生する。<br/>
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このため、サーキットをはじめとするスポーツ走行では、クローズ状態で走ることを必須としないと、最悪の場合スポット溶接部分が剥離することもある。<br/>
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== クラッチ・ディスク ==
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純正相当品として販売されているクラッチ・ディスクには、ダンパースプリングが3本しか着いていないものがあり、カプチーノで使用すると、我慢出来ないほどのバイブレーションが発生することがある。<BR/>
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これは、同じエンジン型式のNA車や横置きエンジンで使用されるクラッチ・ディスクもサイズが同じであることから装着可能であり、しかも安価であることから流用されているケースが考えられる。<BR/>
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純正品のダンパースプリングは4本で、しかもダブルスプリングとなっており、振動を抑える効果が高い。<BR/>
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同じ症状がジムニーでも確認されており、使用は避けたほうが良い。<BR/>
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== 関連情報 ==

最新版

目次

ドアの閉め方

ドアの内張りは、薄手のMDF材をビニール製の内装で化粧しており、プラスチック製のクリップで留められている。
このMDF材はかなり軟弱で、ドアを強く閉めることを繰り返すことで、内張りの上部のプラスチックのネジ部分が折れ、修復不能となる。
できるだけ、必要最小限の力でドアを閉めることを心掛ける。


オイル交換

メンテナンス-オイル交換でも記載しているが、オイル交換を怠るとタービンブローの原因となる。
チューニングメーカーのMGMがカプチーノを使用して以下の実験を行い、実証している。

共通事項

  1. :エンジン スズキ F6A
  2. :走行距離やO/H歴に関係なく、タービンを交換するまでの期間でOIL管理が不明もしくは粗雑だったエンジンが搭載されていた車両。
  3. :原因としてOILストレーナーからターボまでの間で大量のスラッジが発見された事。
  4. :他車種で発生しなかったこと。
  5. :実テストで同結果が得られたこと。

テスト内容・・・

  • 第一テストはOIL交換を5000km以上行わないでその後、タービン交換。
  • 第二テストは5000km以上OIL交換を行わないで、OIL交換をしてフラッシングをしてからタービン交換。

このテストを車両を変えて2回づつ行った結果、4台共にタービンブローしました。(タービン交換時も当然OIL交換しています。)
また、同じ状態のエンジンでフラッシングを2回行い、さらに2000kmの定期OIL交換を3回行ったあとにタービン交換した車両ではブローしませんでした。(テスト期間5ヶ月)

以上を理由に特定させていただきました。
尚、対策は中古車においては対策のしようがないので、過去の詳細が不明な車両についてはOILパンからタービンまでのラインを新品に交換することをお勧めします。

オイル漏れ止め剤

漏れ止め剤の中には内部でゲル化して被膜を作り強力かつ即効でエンジンオイル漏れを止める商品もありますがオイルラインを詰まらせる可能性が高くオススメできません。
特にカプチーノのタービンへのオイルラインは細く詰り易いため、タービンブローの原因になります。

極寒時の空ぶかし

北海道の冬のようにマイナス10度以下になると、オイルは水飴のように硬くなる。 この状態で無理にエンジンを空吹かしするとオイルラインに高圧がかかり、特にオイルエレメントを支える板バネが繰り返し高圧を受けることで、伸びきって支えきれなくなります。 それが原因で濾過されないオイルがエンジンの各部を回り、いろいろな部品の磨耗を早めてしまいます。 ですから早く暖めたいからといっても空吹かしは絶対にしてはいけません。 十分注意して下さい


キャブクリーナー

スロットルボディにはセンサ類が多数あるため、泡状のキャブクリーナー類を使用するとまれにセンサ類がショートすることがあり、過大な電流がECUに流れECUの故障の原因になる。
このため、スズキのディーラーではキャブクリーナー類は使用しないようになっている。


整備作業上の留意点 スロットルボデーの清掃時の注意点  (スズキ株式会社資料)

  • スロットルボデー清掃時の注意事項

スロットルボデー内に付着したカーボン類の清掃作業において、スプレ一式洗浄剤(石油系溶剤)を直接スロットルバルブやISCバイパス通路に吹き付けるとISCバルブ内部に洗浄剤が浸入し、コイル線の絶縁皮膜が溶解してショートし、ISCバルブが作動不良となる場合があります。
また、コイル線がショートするとエンジンコントローラ(ECU)のISCバルブ駆動用回路に過電流が流れエンジンコントローラ(ECU)が破損する場合があります。
つきましては下記の作業ポイントに注意してスロットルボデーの清掃作業を実施してください。

  • 請掃作業ポイント

・スプレー式洗浄剤(石油系溶剤)を直接スロットルボデーのボア内に吹き付けない。
・スロットルバルブ及びボア内に付着したカーボンは綿棒に洗浄剤を染み込ませて清掃する。

画像:ISCV.gif

ドアミラー脱着

ドアミラーを脱着するためには、ミラーの付け根のカバーを外す必要がある。
このカバーは、小さな爪で引っ掛けているだけなので、簡単に脱着ができるのだが、経年劣化により必ずといって良いほど外すときに爪が折れてしまう。
爪が折れてしまうとカバーの取り付けが出来なくなってしまい、付いているつもりでも走行中に脱落してしまう。
カバーは部品供給されておらず、手に入れるためにはミラーとのアッセン交換となり、17,000円必要となる。


鍵穴に潤滑油

鍵穴は、イグニッション、ドア、トランク、グローブボックス、センターコンソール小物入れにあるが、特にドアの鍵は経年使用により動きが渋くなる。
この時、CURE5-56に代表される潤滑油の類を注入し、一時的に鍵の動きをスムーズにする人が多いが、シリンダー錠の構造上、潤滑油を注入することによりゴミが付着しやすくなり、逆に故障の原因となる。
基本的なメンテナンスは、パーツクリーナーで洗浄するだけで十分である。
また、鍵専用のパウダー状の潤滑剤が売られているので、こちらを使用することを推奨する。

オープンでのスポーツ走行

カプチーノはオープンカーであることから、オープン状態で走ることを前提に作られているが、屋根がない状態でのスポーツ走行では、車体に歪みが発生する。
このため、サーキットをはじめとするスポーツ走行では、クローズ状態で走ることを必須としないと、最悪の場合スポット溶接部分が剥離することもある。


クラッチ・ディスク

純正相当品として販売されているクラッチ・ディスクには、ダンパースプリングが3本しか着いていないものがあり、カプチーノで使用すると、我慢出来ないほどのバイブレーションが発生することがある。
これは、同じエンジン型式のNA車や横置きエンジンで使用されるクラッチ・ディスクもサイズが同じであることから装着可能であり、しかも安価であることから流用されているケースが考えられる。
純正品のダンパースプリングは4本で、しかもダブルスプリングとなっており、振動を抑える効果が高い。
同じ症状がジムニーでも確認されており、使用は避けたほうが良い。

関連情報