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== アクセルケーブルの調整 == アクセルケーブルの遊びを点検し、不具合があればロックナットを緩め、アジャストナットでケーブルの遊びを調整する。<br/> 調整後、ロックナットを確実に締め付ける。<br/> * アクセルケーブルの遊び(mm) ** 全開時スロットルボディ側:1~2mm ** 全閉時アクセルベダル側:6~8mm == アイドル調整(CO調整) == 1.エンジンを完全暖気状態にする。<br/> 2.アイドリング回転数が規定値であるか確認する。外れているときは、アイドルアジャクトスクリュで調整する。<br/> * アイドリング回転数(rpm):950±50 3.点火時期をあわせる。<br/> 4.モニタカプラのA端子、C端子及びD端子を短絡する。(E端子にO2センサフィードバックデューティ比が出力される)<br/> 5.C端子とE端子にデューティメータをセットする。<br/> 6.デューティ比が規定内にあるか点検する。<br/> * デューティ比(%):35~45(8.5~9.5V) 7.規定値より外れている場合は、ダッシュパネル右にあるCOレジスタ(抵抗)を交換して(無の場合は新たに取り付ける)調整する。(COレジスタは全部で8種類あり、無しを含めると9段階の調整ができる。<br/> * COレジスタ表示マーク:R3 R2 R1 無 L1 L2 L3 L4 L5 * R3がCO濃度が一番濃い * L5がCO濃度が一番薄い 8.再びアイドリング回転数を点検する。<br/> 9.モニタカプラのA端子とC端子を短絡する。(E端子にISCデューティ比が出力される)<br/> 10.C端子とE端子にデューティメータをセットする。<br/> 11.デューティ比が規定内にあるか点検する。サーキットテスタを使用する場合は( )内の数値を参照する。<br/> * デューティ比(%/950±50rpm):60~70(6~7V) 12.デューティ比が規定内から外れている場合は、アイドルアジャストスクリュで調整する。<br/> 13.A/CスイッチをONにして9.~11.と同様の点検、調整を行う。<br/> * デューティ比(%/1050±50rpm):60~70(6~7V) 14.デューティ比が規定値から外れている場合は、エアコンアイドルアップVSVのアジャストスクリュで調整する。<br/> == [[F6A]] == ===[[故障-タイミングベルト|タイミングベルト]]=== * 品番:11407-62D11 * 定価:5,650円 多くの[[F6A]]のエンジンでタイミングベルトが切れる事象が発生している。 整備マニュアルには、交換時期を100,000kmもしくは4年(初回は5年)としているが、ほとんどの場合100,000kmまで放置されたため、年数による交換時期を超過したために発生したもの。<BR/> タイミングベルトが切れてもピストンは慣性で動くことから、バルブをピストンが突いてしまい、バルブが曲がってしまう等エンジンブローの原因となる。<BR/> '''交換時期''' 車検2回に1回は交換することを推奨される。<BR/> また、スズキスポーツから強化カムタイミングベルトが発売されており、強度があることから寿命も長い。<BR/> 値段は倍になるが、交換サイクルが長くなることと工賃のことを考えると、リーズナブル。<BR/> * 品番:128100-9240 * 定価:10,290円 なお、タイミングベルトによって駆動するウォーターポンプも経年劣化する部品であり、ウォーターポンプの交換にはタイミングベルトの脱着が必要なことから、同じ手間となるため同時に交換することで工賃を節約できる。<BR/> ===クランクシャフトプーリー=== * 品番:12610-80F00 * 定価:9,100円 * 重量:1,085g [[F6A]]のエンジンはクランクシャフトプーリーには振動防止の為にダンパーゴムが使われている。 このダンパーゴムが経年劣化により破断してしまい、プーリーが飛ぶという事象が多く発生している。 クランクシャフトプーリーはジェネレーターとエアコンコンプレッサーのベルトを回しているため、ダンパーゴムが破断すると発電されなくなるが、エンジン自体は動くためしばらくは走ることが出来る。 ただし、クランクシャフトプーリーはクランクタイミングプーリーと繋がっており、破断時にタイミングベルトが飛ぶ事象も報告されていることから、エンジンブローに繋がる可能性もある。 整備マニュアルには記載がないが、タイミングベルト交換時に同時に交換するか、CARAやAZ-1の[[F6A]]はダンパーゴムの無いタイプなので、こちらに交換してメンテナンスフリーにする。 なお、ベルト類はカプチーノ用を使用する。 CARA用 品番:95131-60F00 定価:3,000円 重量:855g また、F5A用のクランクプーリーも流用が可能であるが、エアコン用のベルトを短いものに変更しなければならない。<br/> エアコンプーリーの径が違うためで、エアコンの負荷が小さくなりエアコン使用時のパワーロスが小さくなるが、エアコン自体の効きは悪くなる。 F5A用 95141-71B00 Vベルト カーエアコン 1,100円 95131-71B10 プーリ クランクシャフト 2,500円 == [[K6A]] == [[K6A]]エンジンは、スズキの車両の多くで使用されているが、そのほとんどは横置きである。<BR/> カプチーノのような縦置きはエンジンマウント等の位置が違うなど、搭載できないモノがほとんどである。<BR/> 唯一使用できるエンジンは、JA22W Jimny用のエンジンが同じ縦置きであり、流用が可能である。<BR/> ===オーバーヒート=== EA21Rに搭載される[[K6A]]エンジンは、機械により組み上げられている。 工場での組み上げ時のボルトの締め付けトルクは、機械により一定に締められるが、個体差まで考慮されておらず締め付けトルクにバラつきがあるケースが見られる。 これにより、高回転を維持する走行(5,000rpmを超える状態を数分)を続けるとガスケットが抜けるオーバーヒートを起こす。 一般のオーバーヒートと違い、水温は100℃以下でも発生するため、注意が必要。 ===ECUリセット=== [[歴史-型式|EA21R]]のエンジン周りのパーツを交換したときは、その状態をECUに再学習させるためECUをリセットしなければならない。<BR/> ECUのリセットは、バッテリーを10分程度外した後、イグニッションをONにして10秒程度置く。<BR/> その後、エンジンを始動しアイドリングで30分程度エンジンをかけておく。<BR/> これによりECUは新しいパーツの情報を再学習する。<BR/> この手順を行わないとアイドリングが不安定になったり、エンストを起こすことがある。
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