故障-燃料系
出典: CappuccinoWiki
(間の 2 版分が非表示です) | |||
19 行 | 19 行 | ||
その際、ガソリンはエンジンの熱と、圧送されることによる圧力により高温となり、気化する。<br/> | その際、ガソリンはエンジンの熱と、圧送されることによる圧力により高温となり、気化する。<br/> | ||
この気化したガソリンを[[メンテナンス-キャニスタ|キャニスタ]]によって[[サージタンク]]からエンジン内に送り込み燃焼させることにより、ガソリンタンク内に余分な気化ガスが溜まらないように調整されている。<br/> | この気化したガソリンを[[メンテナンス-キャニスタ|キャニスタ]]によって[[サージタンク]]からエンジン内に送り込み燃焼させることにより、ガソリンタンク内に余分な気化ガスが溜まらないように調整されている。<br/> | ||
- | [[メンテナンス-キャニスタ| | + | [[メンテナンス-キャニスタ|チャコールキャニスタ]]は経年劣化によりその機能が失われて、[[ガソリンタンク]]内に気化したガソリンが溜まり、その圧力によりガソリン臭がするようになる。 |
サーキットなどを走行した後、いきなり[[フューエルキャップ]]を開けると、溜まった気化ガソリンの圧力でガソリンが噴出すことがあり、大変危険であるので対策を要する。<br/> | サーキットなどを走行した後、いきなり[[フューエルキャップ]]を開けると、溜まった気化ガソリンの圧力でガソリンが噴出すことがあり、大変危険であるので対策を要する。<br/> | ||
- | + | また、チャコールキャニスターにガソリンが蓄積されると、燃料タンク内の圧力調整ができなくなり、燃料タンク内が負圧状態になる場合がある。燃料ポンプがガソリンをインジェクターに圧送するのに、この負圧状態は逆作用となり、燃圧が不足してエンストを起こすようになる。<br/> | |
また、負圧状態が極限に達すると、燃料タンクが凹むこともある。最悪の場合、燃料タンクに亀裂が入り、ガソリンが漏れることとなる。<br/> | また、負圧状態が極限に達すると、燃料タンクが凹むこともある。最悪の場合、燃料タンクに亀裂が入り、ガソリンが漏れることとなる。<br/> | ||
'''症状''' | '''症状''' | ||
54 行 | 54 行 | ||
EA21Rに採用されているK6Aのエンジンのスロットルボディには、新開発のスロットルポジションセンサーが採用されている。<br/> | EA21Rに採用されているK6Aのエンジンのスロットルボディには、新開発のスロットルポジションセンサーが採用されている。<br/> | ||
このスロットルポジションセンサーはスロットル開度全域の状態をECUに送るようになっているが、不具合があってハンチングを起こすことがある。<br/> | このスロットルポジションセンサーはスロットル開度全域の状態をECUに送るようになっているが、不具合があってハンチングを起こすことがある。<br/> | ||
+ | EA21RⅠ型のスロットルボディアッシには冷却水が通っており、エンジンが冷えている状態でサーモワックスが作動し、スロットルワイヤーを引っ張るようになっている。この部分から冷却水が漏れ、隣にあるスロットルポジションセンサーが故障するようになる。<br/> | ||
+ | '''対策''' | ||
+ | * EA21RⅡ型からスロットルボディのスロットルワイヤー部分、サーモワックス部分、スロットルポジションセンサーが変更されている。<br/> | ||
+ | |||
最新版
目次 |
燃料ポンプ
カプチーノの燃料ポンプはインタンクであるが、運転席のすぐ後ろにあるため、かなり大きな作動音が聞こえる。
このため、燃料ポンプが不動となった場合には、音が聞こえないため、故障であることがすぐに判明する。
原因
- 燃料ポンプの故障
- 燃料ポンプ・リレーの故障
チャコールキャニスタ
カプチーノに限らず燃料ポンプでガソリンを圧送する車は、ガソリンを高圧でインジェクションに送り出し、燃圧によって噴射するようになっている。
インジェクションに送られるガソリンはエンジンの回転数によって必要量が決められることから、ECUの制御でインジェクションが必要なガソリンをその弁の開閉時間によって調整している。
このため、必要量以上のガソリンを燃料ポンプは圧送しており、残ったガソリンはデリバリパイプにより、再び燃料タンクへ戻されることとなる。
その際、ガソリンはエンジンの熱と、圧送されることによる圧力により高温となり、気化する。
この気化したガソリンをキャニスタによってサージタンクからエンジン内に送り込み燃焼させることにより、ガソリンタンク内に余分な気化ガスが溜まらないように調整されている。
チャコールキャニスタは経年劣化によりその機能が失われて、ガソリンタンク内に気化したガソリンが溜まり、その圧力によりガソリン臭がするようになる。
サーキットなどを走行した後、いきなりフューエルキャップを開けると、溜まった気化ガソリンの圧力でガソリンが噴出すことがあり、大変危険であるので対策を要する。
また、チャコールキャニスターにガソリンが蓄積されると、燃料タンク内の圧力調整ができなくなり、燃料タンク内が負圧状態になる場合がある。燃料ポンプがガソリンをインジェクターに圧送するのに、この負圧状態は逆作用となり、燃圧が不足してエンストを起こすようになる。
また、負圧状態が極限に達すると、燃料タンクが凹むこともある。最悪の場合、燃料タンクに亀裂が入り、ガソリンが漏れることとなる。
症状
対策
- キャニスタの交換を行う
EA11R 部品番号:18560-80F00 定価4,750円 EA21R 部品番号:18560-80F01 定価4,750円
- フューエルキャップを交換する
EA11R 部品番号:89260-70G00 定価1,600円 EA21R 部品番号:89260-70G01 定価1,600円
フューエル・ホース
ガソリンタンクからエンジンまでのフューエル・ホースは、金属性パイプとゴム製ホースで構成されている。
このうち、ゴム製ホースは経年劣化によりクラックが入り、そこからガソリンが漏洩するようになる。
また、フューエルポンプからインジェクションまでの往路のゴムホースは、燃圧を考慮しての耐圧ホースだが、デリバリー側の復路のホースはただのゴムホースとなっている。
スロットルボディ
EA21Rに採用されているK6Aのエンジンのスロットルボディには、新開発のスロットルポジションセンサーが採用されている。
このスロットルポジションセンサーはスロットル開度全域の状態をECUに送るようになっているが、不具合があってハンチングを起こすことがある。
EA21RⅠ型のスロットルボディアッシには冷却水が通っており、エンジンが冷えている状態でサーモワックスが作動し、スロットルワイヤーを引っ張るようになっている。この部分から冷却水が漏れ、隣にあるスロットルポジションセンサーが故障するようになる。
対策
- EA21RⅡ型からスロットルボディのスロットルワイヤー部分、サーモワックス部分、スロットルポジションセンサーが変更されている。
フューエル・フィルター
フィルターの目詰りによって、燃圧の低下が起こり、最悪エンジンが不動となる。
定期的に点検が必要な部品であり、整備マニュアルには40,000km毎の点検が記載されている。
100,000kmを超える車体では交換が推奨される。
なお、他車流用としてスカイラインGT-R(R32、R33、R34)のフューエル・フィルターがポン付けでき、容量も大きくなる。
日産純正番号:AY505-NS004、AY505-NS008
インジェクション
インジェクションのOリングが経年劣化すると、ガソリン臭がするようになる。