改造-冷却系
出典: CappuccinoWiki
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ラジエーター
ノーマルエンジンであれば、ラジエーターの容量は必要十分な冷却効果を発揮する。
しかしながら、タービン交換やボア・アップなどのチューニングを行った場合、あるいはインタークーラーやオイルクーラーをラジエーター前に装着した場合などには、ノーマルのラジエーターでは容量が不足することとなり、オーバーヒートを起こすこととなる。
また、ラジエーターをアルミ製にすることで、フロントオーバーハング部分の軽量化につながり、回頭性が向上する。
GT Car Produce
- ハード走行するとすぐに水温が上がるカプチーノの必需品。サーキット走行が多い方や、ブーストアップして乗っている方にお勧めのパーツです。
- 純正の1.3倍となる36mmのコア厚を持つ大容量。LLC容量を増やすことで冷却水の流速を落とせることから、より高い冷却効率を得られます。
- カプチーノのラジエターはA/Cコンデンサと重なっているため、単にコアを厚くすると空気の抜けが悪化します。これを考慮して当製品のフィンピッチは純正よりも粗め(純正比1.4倍)に設計し、空気の流れを確保しています。
- 素材を純正品の真鍮からアルミに変更することで、大容量ながら約45%(約2Kg)の軽量化に成功。鼻先を2Kg軽量化することにより、運動性能向上にも大きなメリットを生み出します。
- 装着にあたっては車両側の改造なくボルトオンで可能です。
- 適合車種 EA11R/21R M/T車(A/T車は取付不可)
- 材質 オールアルミニウム
- コア厚さ 36mm(純正27mm)
- フィンピッチ 純正ピッチの約1.4倍
- 重量 2.2Kg(純正3.9Kg)
- サイズ 140
- 希望小売価格(税込):62,980円
ラジエーター液
ラジエーター付属品
ラジエーター・ファン
カプチーノのラジエーター・ファンは5枚の羽により形成されている。
対してアルトHA12VやHA12Sなどのファンは11枚の羽で形成されている。一般に風量はファンの羽の面積に比例すると言われており、このファンに交換することにより風量が増すと言われている。
モーターの容量の違いもあるため、モーターと一緒に交換する。
カプチーノ(EA11R)のラジエーターファン
11枚羽を使用している車種一覧
- アルト:HA12V
- アルト:HA12S
- ワゴンR:MC11S
- ワゴンR:MC21S
- AZワゴン:MD21S
- kei:HN11S
- kei:HN21S
ラジエーター・シュラウド
EA11Rよりも熱的に苦しいといわれるEA21R用のラジエーター・シュラウドは、ラジエーター全体を覆うようにシュラウド自体が大きい。
このため、ラジエーター・ファンによる冷却効果が増すことになる。
シュラウドを固定するボルト位置は全く同じであり、ポン付けで交換が可能。
カプチーノ(EA21R)のラジエーター・シュラウド
アルト用ファン&EA21R用シュラウド
EA11Rでは、上記のアルト用ラジエーターファンとEA21R用ラジエーター・シュラウドを組み合わせることで、さらに冷却効果が上がる。
右がEA11Rのノーマルのラジエーターファンとシュラウド。左がアルト用ラジエーターファンとEA21R用ラジエーター・シュラウドを組み合わせたもの。
ハイプレッシャーラジエターキャップ
ハイプレッシャーキャップの宣伝文句でよく「真夏のオーバーヒート対策に」などと書かれているのを見るが、そもそも0.9K(大気圧を加算した絶対圧では1.9K)でさえ沸点は約119度(これは水の場合で実際のLLCの場合は濃度によって沸点はさらに上がる)になる。 つまりこの0.9Kのキャップでも吹出してしまうようならば、その時点ですでに水温は120度以上の温度になっていることになるので、それより高圧なキャップにしたところでオーバーヒート状態が改善されるわけではない。
そもそも水温が120度に達する時点で正常ではないから、この沸点でも足りないようならキャップ以前にラジエーターの放熱カロリー自体が不足しているなど、冷却系全体を見直さなければならない。
高圧ラジエーターキャップは「オーバーヒートしない」ではなく「オーバーヒートしても吹き出しにくい」だけで、むしろ水温が異常に上がっても吹出さないことからヒート状態を見過ごしてしまい、結果としてエンジンをより高温、高圧の状態で酷使することにもなりかねないので、かえってエンジンに負担を強いて大きなダメージを与えることに繋がる危険のほうが大きい。
キャップ開弁圧と水の沸点の関係(数値はあくまでも概算値。またLLCは濃度によって沸点が変わります)
開弁圧[bar] 沸点[°C]
0.9(1.9) 119
1.1(2.1) 122
1.2(2.2) 123
1.3(2.3) 125
1.5(2.5) 127
ローテンプサーモスタット
ノーマルのサーモスタットは、水温82度で開き始め、95度で全開となる。
全開時と沸点の100度との間が狭いため、サーキット走行時には、オーバーヒートの危険性が高まるため、開弁温度の低いローテンプサーモスタットを用いる。
エンジンの適正温度は一般的に80~90度と言われており、サーモスタットはエンジンを適正温度に早く到達させるために存在する。しかしながら街乗り中心の車両の場合、ローテンプサーモスタットを使用すると開弁開始が早いことから、水温が上がらずオーバークール状態となる。
オーバークール状態はピストンとシリンダーのクリアランスが広い状態で走ることとなり、最悪ピストンの棚落ちを引き起こすこともあるため、サーキット走行を行わないのであれば不要である。
モンスタースポーツ
デュアルフローコントロールポートを採用し、開弁時の水温のハンチングを抑えて、急激なエンジン負荷に対する水温制御能力を向上
- 開弁開始温度 68度
- EA11R 4ZE36-D10M
- EA21R 4ZE36-D20M
- 定価:6,825円(税込)
木村自動車商会
- 開弁開始温度 76.5度
- EA11R
- 定価:1,575円(税込)
KCテクニカ
- 開弁開始温度 68度
- EA11R
- EA21R
- 定価:7,875円(税込)
ビリオン
- 開弁開始温度 65度
- EA11R
- EA21R
- 定価:7,350円(税込)
オイルクーラー
サーキット走行で長時間周回を重ねると、エンジンオイルの油温が上昇し、油膜が切れてエンジンブローを引き起こす。オイルクーラーは適温を維持することでエンジンを保護する目的で装着する。
メリット・デメリット
メリット
- 油温が下がり、エンジンブローを防ぐ
- 適温を維持することで、安定したエンジンパワーが得られる
デメリット
- 大容量のコアを使用すると、ノーマルのオイルポンプでは容量不足となり、油圧が低下する。
- 殆どの場合、配管はオイルエレメント部分にサンドイッチブロックを挟んで取付けることから、エレメントの位置が下がり、路面と接触する危険性がある。⇒エレメント移動タイプを使用することで回避できる。
- オイルクーラーがラジエーター前面に来ることから、ラジエーターの冷却効果が低下し、水温上昇が起こる
- オイルクーラーが前面にあることから、衝突時に破損し、エンジンオイルが漏れる。これにより、軽い衝突であっても走行不能になる場合がある。
Vマウント化
カプチーノはオーバーハング部分に十分なスペースがあることから、冷却系をVマウント化することができる。
オイルクーラー、前置きインタークーラーを装着している車両の場合、オイルクーラー⇒インタークーラー⇒エアコン・コンデンサ⇒ラジエーターの順番で重なって並ぶこととなる。
ラジエーターの前に熱源が3つ重なることで、水温上昇を招くこととなるうえ、折角のインタークーラーが意味を成さないこととなる。
ラジエーターを斜めに倒し、オイルクーラーをラジエーター横に配置することで、冷却効果が向上。インタークーラーはラジエーター上部にすることで配管が短くなり圧損が低下しレスポンス向上にも繋がる。
ただし、冷却効果が高くなるため、冬季はオーバークール状態となる場合があり、ラジエーターやオイルクーラーの前に防風板を乗せる必要が生じる場合がある。