改造-鍛造ピストン

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アルミ鍛造製 A4032 T6材を採用しました。 鋳造製法に比べ 高温強度を向上し、高負荷運転時の耐久性を著しく向上できます。
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# 製造の最終工程で、熟練工が 1個 1個手作業による重量合わせを実施し、切削工程で重量差の発生しやすい鍛造ピストンでありながらも、1台分 3個の重量差を1g以内に調整して出荷します。
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製造の最終工程で、熟練工が 1個 1個手作業による重量合わせを実施し、切削工程で重量差の発生しやすい鍛造ピストンでありながらも、1台分 3個の重量差を1g以内に調整して出荷します。
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# ピストンスカートの形状を最適化し、往復運動によるピストン変形時の応力集中を回避、耐久性を向上しました。
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# 高回転高負荷運転時、熱負荷や機械的負荷がかかるピストンヘッド、トップランド、トップリング溝にニッケルメッキを施して、材料の耐久限度を向上しました。
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ピストンスカートの形状を最適化し、往復運動によるピストン変形時の応力集中を回避、耐久性を向上しました。
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# ピストンスカートにWPC処理によってマイクロフィニッシュ加工を施しました。形成したミクロプールにエンジンオイルを保持し、高い潤滑性を確保します。また、高回転時のフリクションを低減します。
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高回転高負荷運転時、熱負荷や機械的負荷がかかるピストンヘッド、トップランド、トップリング溝にニッケルメッキを施して、材料の耐久限度を向上しました。
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ピストンスカートにWPC処理によってマイクロフィニッシュ加工を施しました。形成したミクロプールにエンジンオイルを保持し、高い潤滑性を確保します。また、高回転時のフリクションを低減します。
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ピストン径に合わせて、シリンダー加工が必要です。また、オーバーサイズ使用の際は、ボーリングが必要です。
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専用のECUの設定はありません。圧縮比と過給圧、使用条件に合わせたコンピューターが必要です。
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ピストンヘッドの厚みに余裕が無いため、バルブリセス加工はできません。
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極限の競技用エンジンの為の製品で、様々な関連部品と併用したり、組み付けや、取り扱いに特殊な技能を必要とするため、専門の設備と熟練した整備士を確保したエンジン工場やレーシングチーム以外の方の使用はできません。
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2008年12月15日 (月) 13:34の版

スズキ・スポーツ

K6A型 DOHCターボエンジンは構造がシンプルな上、入手しやすいことから、競技用のベースエンジンとして、様々なカテゴリーの改造車に高い人気があります。近年、こうした車両のエンジンはターボチャージャーや制御装置の最適化が進み、高出力化が進んでいます。こうした中、「高回転、ハイブーストといった過酷な運転条件でも使用できる強化ピストンが欲しい」という競技参加者の熱い要望に応え設定された鍛造ピストンです。


【特 徴】

  1. アルミ鍛造製 A4032 T6材を採用しました。 鋳造製法に比べ 高温強度を向上し、高負荷運転時の耐久性を著しく向上できます。
  2. 製造の最終工程で、熟練工が 1個 1個手作業による重量合わせを実施し、切削工程で重量差の発生しやすい鍛造ピストンでありながらも、1台分 3個の重量差を1g以内に調整して出荷します。
  3. ピストンスカートの形状を最適化し、往復運動によるピストン変形時の応力集中を回避、耐久性を向上しました。
  4. 高回転高負荷運転時、熱負荷や機械的負荷がかかるピストンヘッド、トップランド、トップリング溝にニッケルメッキを施して、材料の耐久限度を向上しました。
  5. ピストンスカートにWPC処理によってマイクロフィニッシュ加工を施しました。形成したミクロプールにエンジンオイルを保持し、高い潤滑性を確保します。また、高回転時のフリクションを低減します。
  6. ピストンスカート長さを約 5mm短縮し、フリクションを低減しました。また、プロファイルを最適化し、スカート短縮による首振り現象を抑えました。
  7. ピストンヘッドのクラウン部容積を拡大。圧縮比を低くすることで高過給仕様のエンジンに対応しました。
  8. 新規に製作する際に用いる標準径と、オーバーホール用の0.5mmオーバーサイズを設定
  9. エンジン破損時に不具合のあるパーツだけを交換したり、オーバーホール作業がしやすいように、単品部品を設定しました。

【使用上の注意】

  1. ピストン径に合わせて、シリンダー加工が必要です。また、オーバーサイズ使用の際は、ボーリングが必要です。
  2. 専用のECUの設定はありません。圧縮比と過給圧、使用条件に合わせたコンピューターが必要です。
  3. ピストンヘッドの厚みに余裕が無いため、バルブリセス加工はできません。
  4. 極限の競技用エンジンの為の製品で、様々な関連部品と併用したり、組み付けや、取り扱いに特殊な技能を必要とするため、専門の設備と熟練した整備士を確保したエンジン工場やレーシングチーム以外の方の使用はできません。

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