改造-ブローオフバルブ

出典: CappuccinoWiki

ブローオフバルブ(Blowoff valve)とは、過給器付き内燃機関における過給圧解放パーツの一種。ターボチャージャーで発生するサージング(バックタービンとも呼ばれる)を防ぎ、アクセルレスポンスの向上や、タービンブレードを保護する目的で装着される。


目次

概要

ブローオフバルブは、ターボチャージャーを取り付けられたエンジンにおいて、スロットルバルブを開いた際や閉じられた際に、ターボチャージャーとスロットルバルブ間の余剰圧力を解放する事を目的にしたパーツである。

自動車用エンジンのターボチャージャーにおけるサージングは、主にスロットルバルブを開いた状態から閉じた状態に移行する際に起こる現象である。ターボチャージャーを取り付けられたエンジンは多くの場合、ターボチャージャーのコンプレッサーの後ろにスロットルバルブが取り付けられている為、過給圧が掛かった状態で急にスロットルを閉じると、ターボチャージャーで圧縮された吸入空気はスロットルに遮られて行き場を失う。
この際に圧縮された空気はターボチャージャーまで逆流し、回転しているコンプレッサーに逆回転方向の圧力を与える。これによりターボチャージャーの回転速度が急激に失われ(ヒュルルルルという独特の風切り音がターボから発生する事で確認できる)過給圧も低下する。その結果、再加速時にスロットルレスポンスの悪化を招いたり、最悪の場合にはタービンブレードやタービンのメインシャフトの変形・破損といった事態を発生させる。

ブローオフバルブは、このバックタービンの圧力を逃がす事でサージングの発生を防止する装置であり、再加速時のアクセルレスポンスが向上する。また、副次的な効果としてサージングに起因するターボチャージャーの破損を防止できる。ウェイストゲートバルブの補助的な役割として、その車のターボシステムの想定を超えた過剰な高過給が掛かった際に、余剰圧力を逃がしてターボチャージャーを保護する効果もある。

メーカーにより純正装着されるリサーキュレーションバルブと呼ばれるタイプのブローオフバルブは、解放した吸入空気をエアフロメーターとターボチャージャーの間に再循環させるが、一般的に社外パーツとして販売されているブローオフバルブは、吸入空気を再循環させずに大気解放するものが多い。

前者の場合は、純粋にアクセルレスポンスの向上とタービン保護を目的に取り付けられるが、後者においては、ファンネルを排出口に装備し、圧力解放時の「シュパッ」「プシュッ」というサウンドを発生させる事を主目的として取り付けられる事が多い。


社外品

HKS

ブリッツ

TAKE OFF

関連項目

改造-タービン